【韓国映画】『サニー 永遠の仲間たち』の感想: 自分の人生を改めて生きるということ
日中、娘がひざの上でお昼寝中のときなど、Amazonプライムで、ちょこちょこと映画やドラマを観ています。
そんななか、わりと最近観たのが、韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』
韓国では2011年、日本では2012年に公開された作品です。
当時もわりと話題になっていたそうですが、リアルタイムでは知らず。昨年ころにTwitterのTLで知り、ふと思い出してAmazonプライムで調べてみたら、観られるじゃない!となり、観ました。
【あらすじ】
ナミ(ユ・ホジョン)は夫と高校生の娘に恵まれ、主婦として平凡だが幸福な毎日を送っていた。そんなある日、彼女は母の入院先の病院で高校時代の親友チュナ(チン・ヒギョン)と思わぬ再会を果たす。25年ぶりに再会した友人はガンに侵され、余命2か月と宣告されていた。チュナの最後の願いはかつての仲間たちと会うことだった。
映画『サニー 永遠の仲間たち』 – シネマトゥデイより
大人になって振り返って、改めてしみじみと感じる青春の輝きっぷり
なんでしょう、すごくホロッとくるというか、ああ良いもの観たな、という幸せな気持ちになりました。
高校時代の仲間たちとの25年ぶりの再会。
それぞれがそれぞれに様々な人生を送っていて、少女時代の夢を叶えたものもいれば、思いもよらぬ境遇におちいっていたりするものもあり。
それでも、少女たちが組んだグループ「SUNNY(サニー)」のリーダー的存在であったチュナが皆と誓った「成功していても無視しない、苦しんでる奴がいたら幸せになるまで一緒にいる」という約束がかなえられたラストで、あのような解決は現実では難しいからこそ、よかったね〜と思いました。ビバ、現物支給。
また舞台である韓国は、日本とやっぱり似ているところがあるんだな、と観ていて思いました。
たとえば、妻であり母であり嫁であるものに課される、「こうあるべき」という呪いというか、そういうもの。予告編にも少し含まれていますが、冒頭、妻であり母である主人公(の1人?)が一番早く起き、品数のある美しい朝食をととのえ、夫と娘を起こして食べさせ、掃除をし、自分が最後に冷え切ったパンを食べるとか。
他にも、お酒の力を借りて打ち解け合うという描写があり、そういう演出があるところも、なんだか日本と似てるなと感じたり。欧米の映画やドラマでは、お酒の席で本音をぶちまけて仲良くなるという描写は、あまり見ないかな?
相違点はやはり、韓国では「軍隊や徴兵制」が身近なものなのだなというところですかね。
『サニー』でも、徴兵のことが話題に出たり、映画の時代背景もありますが、道端に軍隊がいたり、反抗的な態度をとる生徒に対し、兵役経験のある男性教師が「俺の軍隊時代の怖ろしさを味あわせてやる」と言って、「こんなとこで粋がってないで、軍隊に戻れ!」と罵り返されていたり。
作品では現在と過去を行き来しながら物語が進んでいくのですが、その転換も自然ですっと物語に入り込めました。
撮ったことも忘れていた過去の自分たちのビデオレターを観ているところなんか、もうホロッときてしまいました。
これもいいな、あれもいいな、こうもなれるかも、ああもなれるかも。そんな夢と希望に満ちていた少女時代の尊さ。でも成長していって日々の生活に追われていったり、子育てだったり、仕事だったり、そんなアレコレをこなしていくだけになってしまっていた。そんななかでの、旧友たちとの再会。「自分が自分の人生の主人公であることを思い出せた、ありがとう」と親友にかける台詞に、ぐっときたお年頃の私でした。
あとは、憧れの君の青年時代、なんとなく福士蒼汰君に似ているなと思って観てました(笑)
日本版リメイク製作中とのこと
日本でもいまリメイク版が制作されていて、今年の夏ころ公開予定だそうです。
少女時代をコギャル全盛期の1990年代に置くらしいので、音楽なんかはTKミュージックなのかな?とか。韓国版では、軍事独裁政権下から民主化といった時代背景も取り込まれての、作品の味わいがあったので、日本の場合は、その点どんな味付けがされるのかな?とか。
詳細は不明なので、ドキドキです。