天気がよいと気持ち良いですね。

ここのところ、来年度の保育園利用申請の書類書きや、オリジナルテーマを作ってみたいと思いWordPressと格闘したりしていました。(WPとは格闘継続中)

今期のドラマは「コウノドリ」とNHK大河の「直虎」だけ観ているのですが、「コウノドリ」を観ていて気になったポイントをちょっとつらつら書いてみようと思います。

目次

脚本にちょっと残念感

2015年に放送された「コウノドリ」の第1シーズンも「Amazonプライムビデオ」で観られるようになっていたので、第2シーズンが始まる前に通して観たのですが、脚本は第1シーズンの方がよかったなと、今のところ感じてしまっています。

第1シーズンでは、観終わった後に、「妊娠・出産って、子育てって、大変だけど、でも、子どもは愛おしいもんだよね」 という感情が湧きあがったのですが、第2シーズンは、なんだか観終わった後、しんどさが残るというか、モヤモヤが放置されるというか。

▼ シーズン1@Amazonプライム・ビデオ

鈴ノ木ユウさんの原作もすべて読んでいて、それをふまえての感想なんですが、第2シーズンの脚本は、なんか、原作のもつニュートラルさ、たとえば、

  • 医師と患者の距離感
  • 医師の無力さ
  • 出産に関わる夫婦の関係性

を殺しにかかってきてる感じがしてしまい。

高橋メアリージュンさん(高橋メアリージュンさんは、『カルテット』の茶馬子役もすごく良かった!)とインティライミさんが演じた第3話の「産後うつ」のエピソードなんかは、リアルさというか、共感の余地があったのですが、

子宮頸がんに罹患した夫婦を描いた第2話と帝王切開後の自然分娩を希望する母を描いた第4話は、説教臭いというか、精神論的というか、観ていて気になってしまった部分がちょいちょいありました。

なんというか、登場人物がすごい饒舌に自分の内面を語るというか、説明ゼリフが多いというか、役者さんたちの眉間にシワが寄るような台詞ばかり吐かせているというか、

一方で、その埋め合わせのように、助産師の小松さんやソーシャルワーカーの人への外見的・性的いじりが使われているというか。四宮先生もなんか後輩への理不尽な暴言キャラに成り下がっているというか。

週末に録画したものを、子どもたちがワイワイ遊んでいるなかで観ているので、なんか、もしかしたら、すごい見落としていたり聞き落としたりしている台詞があったらゴメンナサイではあるんですが、ついつい、観ながら「え〜っ!?」と言ってます。

たとえば、ほんとに些細なことから言うならば、

第2話で子宮頸がんに罹患していることを伝えられた妊婦さんが、胎動を感じたことを、「でも、この子、今日はじめて動いたんです!」という台詞があったのですが、それすら気になってしまって。

いや、胎動感じる前から、子宮のなかで胎児は動いているから。育ってきて、それを感じられるようになっただけだから。だから、「今日はじめて動いているのを感じたんです!」の方がよかったんじゃないか、とか。

子育ての大変さを語るソーシャルワーカーさんが「産後も、夫が私を女として見てくるんです」と発言したのに対し、周りが、信じられないというか、引いていくようなリアクションの演出になっていたのも、それの何が悪いんじゃい?と思ったり。夜間や日中の対応で母親だけがヘトヘトになっているのに…とか、そういう父親としての無責任さが背景にあるなら別ですが、そういう文脈ではなかった。

原作では、同じ会社の先輩(妻、元上司)・後輩(夫)だった関係性が、社員(妻)・支配人(夫)に変えられていたのも、ロケとかスポンサーの関係?と思わないでもないですが、なぜあえてそう改変したかな?と気になったり。

あとは第4話では、新しくきた研修医のやる気のなさを表現しようと思ったのかな? 勤務時間が終わった彼が「じゃあ、僕これで終わりなんで」と帰っていったときに、「なんで、この状況(お産が立て込んでいる)で帰ろうって言えるかな!?」的な台詞を下屋先生に言わせていたり。

いや、気持ちはわからないではないけれど、医師の過労死や時間外労働も問題になってるじゃないですか。

他の場面では、「休むのも仕事ですよ」とか医師同士で言わせているのに、なに、その矛盾!?とフィクションながらイラッとしてしまったり。自分のプライベートを犠牲にして不眠不休でやっている人しか、休息の必要性が認められないとでも!?

そういう心意気みたいなところに頼ったり、長時間労働を評価するような姿勢が、いまの日本の労働生産性を下げているんだよ、その価値観を肯定するような脚本をいまだに作るんですか、と気になっちゃいました。

あとは、帝王切開後の自然分娩希望で、陣痛に1日以上耐えた挙句、帝王切開することになり、ようやく出産を終えた妊婦さんの枕元で、医師からあんな長広舌ふるわれたら、私なら白目向いて気絶したくなるな…と思ったり。

でも最後まで観ます

第2シーズンは、脚本家さんが3人いて、交代で書いているようなのですが、私が観ていて「え…」となった第2話と4話は同じ脚本家さん担当の回でした。

4話を観ながら、「これ絶対2話と同じ人が書いてるよ、なんか同じ香りがする」と夫に話しかけていた私です。当たってました(笑)

やいのやいの言っていればいい外野と違い、作品として完成させている作り手の方々への敬意はもちろんありますが、新しく出てきた倉橋先生はどう描かれていくのかな?とか。

敬意を払いつつも、ときに意地悪く(?)、ときに優しく。

原作の素晴らしい素材を使いつつも、個人的には満足しかねる仕上がりな現状なんですが、あと6話(かな?)、最後まで観ていきたいと思います。

ちなみに、第1シーズンでは、色々ホロリと来たのですが、第5話の「14歳の妊娠 少女が母になる時」で、少女役を演じていた「山口まゆさん」。

FLaMme official website

なんか実感ないな〜と妊娠自体に他人事のようだったところから、特別養子縁組にわが子を託すまでの移り変わりを、とても見事に演じていて、素晴らしかったです。密かに注目していきたいと思います。

それではまた、chiroでした。