現在の日本国憲法に記されているこの三原則をないがしろにする政党には投票しない。
今回の参院選はそれにつきます。
そして、そこさえ見れば、投票先がほぼ自動的に絞られるのが日本の現状、もとい惨状。
憲法には国民が守るべき事柄(=義務)が書かれているなんて、間違えたことを堂々と主張している層もいますが、憲法とは、国家権力の暴走を防ぐためにあるものです。
最高法規とも言われるように、そこに書かれていないことは法から外され、守られなくなるのです。
国のあり方は国民が決められることを保障する「国民主権」。これが憲法から消されたら、主権は国にあるなんてことになったら、その瞬間から大日本帝国まで逆戻り。
ゲロが出そう…。
そして、「基本的人権の尊重」。これも消されたら、生まれながらの人権がなくなるのですから、そのときの権力者の気持ち一つで、生殺与奪が決まります。よしんば、たとえ命が奪われなくとも、思想、表現、学問、職業選択の自由も一気にぱあ。参政権もなくなり、裁判を受ける権利も全部ぱあ。とにかく個人として自由に生きる権利がすべて保障されなくなります。
どんな地獄だ。
最後に、戦争を放棄することを誓う「平和主義」。これがなくなり、よその国の戦争に加担する、または大日本帝國復活!なんて攻撃をしかけにいくなんてことが決まった場合、戦争に行かされるのは、決定した人間たちではないです。前線に立たされるのは、決定した人間以外の人間。それも若いもの順に、お金や権力から縁遠い順に。
その前に、主食の米すら平時に満足に供給できない政府なのですから、餓死させられて終わるでしょう。そもそも食料自給率下がりっぱなしの輸入大国ですし。
さらには、戦争が終わったとしても、意思決定した人間たちはひたすらその責任から逃れ、一億総懺悔なんていって全員に責任があったのだなどいわんばかりに、うやむやにしようとするでしょう。さらには、天寿をまっとうするでしょう。
茨木のり子さんの「四海波静」という詩に込められた憤りが、生々しく想像できるとは思わなかった。
戦争責任を問われて
その人は言った
そういう言葉のアヤについて
文学方面はあまり研究していないので
お答えできかねます
思わず笑いが込みあげて
どす黒い笑い吐血のように
噴きあげては 止り また噴きあげる
そうならないためにも、とにもかくにも選挙に行きましょう。
投票率90%越えで選ばれた代表者ならその状況をまだ甘んじて受け入れますが、投票率40−50%台でのそれは、心底ご勘弁。
世界の歴史を見てきても「国民主権」「基本的人権の尊重」を手にするために、どれだけの血と涙が流されてきたことか。そして、それが失われるのは一瞬であることも、歴史のなかで何回もくり返されてきているわけで。
私はこれからも、すべての人が対等に自由に主張できる世界がよいです。
アイキャッチ画像は、朝ドラ『虎に翼』から。公式SNSが放送終了すると無くなってしまうので、著作権的にはグレーですが。