2020年10月中に読んだ本
今月読んだ冊数はちょっと少なめでしたが、それは姫野カオルコさんの『彼女は頭が悪いから』に気力を奪われたからかもしれません。
東大のサークルが起こした事件をもとに書かれた小説で、元の事件も知ってましたし、出版当時に開かれたワークショップ等の記事にも目を通していたので、あらすじも結末も見えている分、読み進めるのが本当にしんどかったです。
そして2020年のいまになっても、東大のミス・ミスターコンでも広告研究会という名の団体(学内の認可団体ではないそうですが)が騒ぎを生じさせていましたし、この1週間ほどの間にも複数企業のSNSアカウントが(特に女性の)顧客をコケにするような広告を打って失態をさらしていました。
女性も人間であるし、君たちが当たり前に享受してきた衣食住や勉学の時間についても誰がどれだけの労力を払って提供してくれていたものなのか、その辺りをもう少し自覚しておきなさいとハッパをかけていた上野千鶴子先生の入学式での祝辞は、やはり的を射たものだったと思います。
あとはKindle Unlimitedの対象になっていた『応天の門』も途中まで読みました。
菅原道真と在原業平という超有名人がコンビを組んで物語をすすめていきますが、人の数だけ物語の作り方、ドラマの作り方、調理の仕方があるもんだなと感服しました。
表紙の道真公がだんだんと成長していくのに感慨深くなったり、学んだことを実際にどう生かすか、人と交わりたくないといっても生きている以上そんなの無理だぞと気づいていく道真少年〜青年の描かれ方に興味をひかれました。
10月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2739
ナイス数:58
応天の門 5 (BUNCH COMICS)の感想
人の数だけドラマはあるなとあらためて思った。
読了日:10月27日 著者:灰原 薬
応天の門 4 (BUNCH COMICS)
読了日:10月27日 著者:灰原 薬
応天の門 3 (BUNCH COMICS)
読了日:10月27日 著者:灰原 薬
応天の門 2 (BUNCH COMICS)
読了日:10月27日 著者:灰原 薬
応天の門 1 (BUNCH COMICS)
読了日:10月27日 著者:灰原 薬
彼女は頭が悪いからの感想
自分も男性に生まれていて高下駄を履いて生きてきていたら、こういう思考になってたかもな。自分自身だけでなく、自分の属性や環境や周囲の人間の履歴もふくめて競いあう感じとかも、なんか分かる。
そして今年の東大のミスミスターコンもまだ似たような雰囲気を醸し出してたし、女性をモノとしてとらえる感覚も日本ではまだまだ廃れてないので、読後感はただただつらいものがありました。
読了日:10月26日 著者:姫野 カオルコ
バレットジャーナル 人生を変えるノート術の感想
バレットジャーナルをはじめていたので、あらためて創始者の方の本を読みました。ただの手帳術というよりは、なるほどこういう哲学的背景もあってのものなのかと知りました。
読了日:10月23日 著者:ライダー・キャロル
羊と鋼の森の感想
羊と鋼の森にどっぷりと入り込んでいられる彼は、それはそれでかなり特殊で、大事な資質でもあるなと思った。ある意味、俗世にいつまでも馴染まずにいられる凄さ。
読了日:10月18日 著者:宮下 奈都
純喫茶トルンカ (徳間文庫)
読了日:10月12日 著者:八木沢 里志
帝冠の恋 (徳間文庫)
読了日:10月02日 著者:須賀 しのぶ
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